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自動運転バスに記者も体験乗車 乗り心地はいかに

実証運行に使用されている車両

 帯広市などが実証運行する自動運転バスの市街地での運行が13日から始まった。バスの運転手不足が解消されない中、実用化が進めば、市民の移動手段としても期待される。安全性や乗り心地などはどうなのか。記者も体験乗車してみた。(完戸雅美)


自動運転バスに記者も体験乗車 乗り心地はいかに


「どきどきした」
 午前10時半出発の第2便に乗車するため、JR帯広駅北口の乗降場所へ。出発15分前に到着すると、間もなく乗客を乗せた初便が戻って来た。初便に乗車した市の中田英二都市政策課長が「どきどきした」とやや興奮気味に降りてきた。

乗車中の車内の様子。街並みを眺めながら観光気分も味わえる

 入れ替わりで同僚と、横浜市から観光に来ていた3人家族と共に乗車。「緊急停止ボタンは押さないように」との注意を受け、定時ちょうどに折り返し場所となる北海道ホテルに向け出発した。

 電気自動車のため車内は静か。窓が大きいせいか車外からの目線が意外と気になる。車内には見慣れないモニターがたくさん設置され、そわそわしていると早速、急ブレーキがかかった。「猫です」と冷静に話すオペレーター。前方に目をやると野良猫の後ろ姿が見え、小動物の飛び出しにもしっかりとセンサーが感知していることが分かった。

はみ出しは手動
 路肩に荷物の積み下ろし作業をしているトラックが多く駐車しており、自動運転から手動運転に切り替わった。センターラインをはみ出して走行することができないためだという。

 順調に走行し、予定よりも5分ほど早く北海道ホテルに到着。同乗していた観光客は、ホテル前で車両と共に記念撮影するなどし、午前11時5分にスタート地点に向け再出発。復路はとかちプラザ前など5カ所の停留所で停車し、予定通り駅前に到着した。

 体験乗車で一番驚いたのは、「かなり遅い」と思っていた時速20キロのスピードが、乗車してみると体感としては速く感じたこと。また、ハンドルもアクセル、ブレーキも無く、オペレーターはゲーム機と同じコントローラー一つで運転していたことも目新しかった。

ポータブル暖房
 難点は、車両に暖房設備が備わっていないこと。この日は我慢できたが、やはり冬場は暖房が欲しい。オペレーターによると、冬場は足元にポータブルの暖房を置くとのことだ。

 自動運転バスに初めて乗車した横浜市の会社員神林龍裕さん(52)は「とても安全だったし、1歳の息子も寝てしまうほど快適だった。実用化され、運転手不足の解消につながってほしい」と話していた。

 自動運転バスは31日までの期間、火・水曜を除く週5日、1日5往復運行。乗車無料。予約不要だが、最大乗員7人で先着順。運行スケジュールなど詳細は市ホームページ参照。

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