闇バイトの危険性と強盗被害防止の啓発動画を制作 広尾署
社会問題となっている「闇バイト」の危険性と、全国的に多発する強盗被害を防ごうと、広尾署(兼平宜行署長)は啓発動画を製作した。動画はドラマ仕立てで、「闇バイト」がどう誘い込むのかや、強盗対策などのポイントを解説する内容。ユーチューブの「北海道警察公式チャンネル」で視聴できる。(松岡秀宜)
啓発に活用
動画は約6分で、タイトルは「【闇バイト】サンタの町にある警察署からのお願い」。同署地域交通課の松樹裕也警部補(35)が脚本や演出などを担当したほか、署員や町民約10人が出演。昨年12月から署内や町内で撮影し、1月下旬に完成した。
動画の内容は、地域を巡回する署員が「窓に防犯フィルムを貼る」などの強盗対策を呼び掛ける一方、金銭に窮した若者がSNSで「#ホワイト案件」「#即日払い」で検索。その後、メッセージで、自身や家族の個人情報を伝えてしまったために強盗に加担。侵入しようとした住居は強盗対策実施済みで、若者が逮捕されるストーリー。
一方、こうした「#(ハッシュタグ)」があるSNSを通じて、個人情報を伝えてしまった場合、相談専用ダイヤル「#9110」に電話する勇気を持つことも強調。これにより、強盗の指示役も逮捕される結末となっている。
松樹警部補は「闇バイトの強盗被害はまちの大小を問わず、全国的に起きている」とし、動画の視聴を通じて、「被害防止の知識を知ってもらい、闇バイトに加わらないようにしてほしい」と強調。管内住民らの集いや、高校生らにも上映会を行っていく考えだ。