忠類村時代のカントリーサイン制作 幕別忠類ナウマン象記念館
【幕別】幕別町内の忠類ナウマン象記念館は5日、忠類地域を紹介する展示コーナー「忠類を知る」に、忠類村時代の「カントリーサイン」の展示を始めた。同館は「2006年の合併から時間が経過し、『忠類村』時代を知らない子どもも多い。地域の歴史を意識するきっかけにしてほしい。カントリーサインの大きさにも驚いて」と期待している。(吉原慧)
カントリーサインは、道路脇に設置され、自治体の境界を示す北海道発祥の道路看板。今回展示する看板は、06年の合併時に取り外され、幕別町職員が忠類総合支所の倉庫にしまって保管を続けてきたもの。縦1・6メートル、横1・2メートルで、「忠類村」の自治体名と、ナウマンゾウを模した村のキャラクター「パオくん」のイラストが描かれている。
同館が今年3月に展示をリニューアルし、特産品のユリ根や忠類村の歴史など、地域を紹介する展示コーナーを設けたことから、忠類村があった歴史を伝える展示としてカントリーサインの展示を決めた。
展示の解説パネルは、同館で博物館実習を受ける帯広畜産大学4年の図師弘人さん(22)が担当。旧忠類村のホームページ(HP)のアーカイブや北海道開発局のHPなど、自治体・行政機関のHPの記述を参考に作成した。
1949年に旧大樹村から忠類村が分村して誕生し、2006年に幕別町と合併した歴史や、カントリーサインが北海道発祥であることなどを解説に盛り込んだ。図師さんは「パオくんは、現在の幕別町のカントリーサインに受け継がれている。ナウマンゾウが忠類の誇りであることを感じ取ってほしい」と話している。