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電線復旧の工具開発で文科大臣表彰 北電NWの城之内さん

賞状を手にする城之内さん

 北海道電力ネットワーク道東統括支店(帯広)の城之内孝広さん(60)=テクニカルマスター=が、科学技術分野の文部科学大臣表彰(創意工夫功労者賞)を受賞した。電線の復旧作業短縮のため、効率的に電線を引き上げる工具を開発したことなどが評価された。今年度は十勝管内唯一の受賞で、「大変光栄。開発を通してお客さまにより早く電力を届けたい」と話している。

 城之内さんは1963年札幌市生まれ、札幌工業高校卒。82年に北電(当時)入社。岩見沢支店配電課に配属、配電課長や配電工事グループ副長を歴任した。2019年からは同社各部門の熟練技術者らが任命されるテクニカルマスターとして業務に当たっている。4月から道東統括支店勤務。

 開発のきっかけは、社内で取り組んでいる業務の生産性向上を図るトヨタ式カイゼン。「通常、電線が切れた場合は3人体制で復旧作業し、長いときは約3時間かかっていた。どうにかして、作業効率などを高めたかった」という。

 工具は市販のロープと動滑車を組み合わせて製作。少ない力で作業が可能となり、1人で復旧作業を行えるようになった。作業も20~25分で完了するなど大幅に時間も短縮できた。21年に1年ほどかけ開発し、社内に導入。現在は道内全10支店で活用されている。

 同社では過去にも同賞を受けたことがあり、高橋章・道東統括支店長は「今後も作業効率化に向け研究・追求していきたい」と話す。

 同賞は農林や水産、通信、電力・ガスなどの業務に従事し、優れた創意工夫で技術改善向上に貢献した人やグループを表彰する。今年度は全国469人、うち道内は8人が受賞した。9日に札幌市内で表彰式が行われた。(廣田佳那)

関連写真

  • 開発した電線引き上げ工具

    開発した電線引き上げ工具

  • 開発した工具と城之内さん。青いロープを引くと、電線同士を近づけられる

    開発した工具と城之内さん。青いロープを引くと、電線同士を近づけられる

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