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自動運転バスが3日間事故なく走行 緑ケ丘公園周辺で帯広市が実証実験

自動運転バスに試乗した市民ら

237人試乗 先端技術に感心
 帯広市が26~28日に緑ケ丘公園周辺で実施した自動運転バスの実証実験。充電不足で一部運行中止になったものの、3日間で市民ら237人が試乗し、事故なく終えた。市は、結果を検証した上で、来年度の実証実験につなげていきたい考え。(完戸雅美、児玉未知佳)

 実証実験は、国土交通省の地域公共交通確保維持改善事業費補助金を活用して実施。市、ミライズグループ(帯広)、セネック(茨城)のコンソーシアムが実施し、運行はソフトバンク子会社のボードリー(東京)が担った。

 車両は、オーブテック社(エストニア)の「MiCa(ミカ)」(電動、8人乗り)。事前に地図データを読み取り、走行する道順を設定し、車両に設置しているセンサーとカメラで障害物などを感知、回避しながら自動走行する。ただ、信号機の色を判別することができないため、信号のある交差点は停止設定となっており、青信号の場合にオペレーターが手動でスタートさせる。日本国内での雪道走行は、今回が初めて。

 3日間の試乗者数は、26日が2往復17人、27日が9往復108人、28日が8往復112人。26日は「何らかの原因でバッテリーが満タンに充電されていなかったため」(市都市政策課)、午後は運行中止になった。

 3日間ともに、市民らが多く来場。家族4人で試乗した帯広南町中1年の仙頭優志さん(12)は「学校でチラシをもらって興味があった。最先端技術はすごい」、母親の幸子さん(37)は「ウインカーも自動だし、これが自家用車にもついていたら便利」と話した。

 帯広市在住の主婦、清水郁美さん(39)は「雪などの障害物もうまくよけながら走っていたのがすごかった」と自動運転の性能に驚きつつ、「安全安心で、運転疲れしないのが良い。タブレットとコントローラーを使って操作していて、まるでゲームのようだった」と話していた。

 3日間の実証実験を終え、市都市政策課の岡田剛課長は「家族連れから高齢者まで幅広く試乗してもらい、ほぼ満員で運行できた」と好感触を示す。試乗者から指摘のあった走行中の急ブレーキ停車については「地吹雪を障害物と認識したため。雪道走行のデータを通じてシステム改修され、改善されるだろう」と説明。その上で、「総じて市民の関心が高いことが分かったので、来年度も実証実験を続けていきたい」と話した。

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