シラカバ花粉早くも 飛散ピーク入りGWか
暖かな春 2週間早く観測
十勝管内では、シラカバ花粉の飛散が本格化する時期を迎える。サクラの開花日が観測史上最速となるなど、今季は例年よりも暖かいため、シラカバ花粉飛散の初観測日は「4月11日」と、平年(4月23日)よりも12日早まった。飛散本格化の時期も早まると予想される中、個人差もある花粉症の症状を軽減するためには、個々人のしっかりとした対処が最も重要だ。(松岡秀宜)
帯広保健所によると、管内では春にはシラカバ、ハンノキ、スギ、季節が変わってもイネ科(夏)やヨモギ(秋口)の花粉が飛散する。
帯広のシラカバ花粉の「飛散開始日」(2日以上連続して1平方センチメートル内で1個以上の花粉が観測された日)の平年は「5月2日」。今季は初観測日が平年より12日も早いため、「飛散開始日」もかなりの前倒しが予想される。
飛散のピークは例年、5月中旬から下旬ごろで、長ければ6月下旬まで。民間気象・ウェザーニューズによると、管内を含む道東のピークは、高温傾向で「5月上旬から中旬。ちょうどゴールデンウイークと重なる可能性がある」。花粉症患者にとっては、つらい時期が例年よりも長くなりそうだ。
日本耳鼻咽喉(いんこう)科学会によると、2019年調査で、全国で花粉症にかかっている人は42・5%。1998年比で12・7ポイント増と、花粉症に悩む人は年々増加。「仕事や勉強に集中できない」など、日々の暮らしへの影響も大きい状況だ。
「国民病」ともされる花粉症の対策について、帯広保健所では(1)マスクや眼鏡着用、うがいや洗顔の実践など「花粉の暴露を防ぐ」(2)花粉症の季節の前から、予防的に薬物を服用する(初期療法)-などが効果的としている。
鼻炎薬や目薬 店頭でも続々
腸内環境サプリも ドラッグストア
シラカバ花粉の飛散本格化を前に、帯広市内でも花粉症対策商品の市場が活気を見せている。ドラッグストアでは、市販薬やマスクなどの売れ行きも好調だ。
サツドラホールディングス(札幌市、富山浩樹社長)のドラッグストアチェーン「サツドラ帯広西19条店」では、「今年は早めに花粉症対策コーナーを設けたこともあり、出だしも早く、お客さまの動きも早い」(竹郁哉店長)という。
眠くなりにくいアレルギー専用、1日1~2回の服用で長く効くタイプ、漢方薬などの鼻炎薬や、鼻腔(びくう)内に広がる霧状スプレー、アレルギー専用目薬、洗眼薬、鼻うがい用の液体セットなど、用途に応じて購入する人が多い。
花粉症発症の要因の一つと指摘される「腸内環境の悪化」を改善するためのサプリメントや、おしゃれと機能を両立させたマスク-なども取りそろえる。竹店長は「健康的な生活を送れるよう、全力でサポートします。お気軽にご相談を」と話す。