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物販事業に新規参入の十勝バス、卸売市場と「共創」でタッグ

双方の優位性を確認し合った(左から)野村社長と高嶋社長

 新たに物販事業に乗り出す十勝バス(帯広)の野村文吾社長は5日、帯広地方卸売市場を訪れ、高嶋昌宏社長と今後の事業展開について懇談した。野村社長は「異分野へのチャレンジ。ビジョンを共有しながら取り組みを進めたい」と語り、高嶋社長は「地域貢献できることは積極的に取り組みたい」と話した。

 十勝バスは、帯広市内大空地区で運営するにぎわいターミナル(NT)を通じて、地域住民に予約注文で食品販売を始めるため、昨年12月に同市場と買い受け人契約を交わし、仕入れから販売までを手掛ける物販事業に参入する。当面は同地区内での予約注文に対応。新年度にはマルシェバスの運行も再開するほか、将来的に大空地区の空き店舗を利用して水産加工品の販売や、市外の営業所を拠点とした販売なども想定している。

 10日からの予約受け付けを前に、野村社長が同市場を訪れ、高嶋社長、橋本健太郎専務と懇談した。野村社長はモノと人の移動を一体化させていく「共創」の取り組みを紹介した。その上で「サービスや目的のモノを届けるのも役割。新しい取り組みを通して貢献していきたい」と協力を仰いだ。

 高嶋社長は「食には市場が付きもの。大空の発展に役立てられたら」と語るとともに、南十勝や西十勝で課題となっている市場からの配送にも言及し、「地方の物流のことでも連携できたら」と語った。(完戸雅美)

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