宇宙旅行へ放球実験 大樹の滑走路利用 岩谷技研
【大樹】気球による宇宙旅行を目指すスタートアップ企業、岩谷技研(札幌市、岩谷圭介社長)は、16~19日のいずれかで、大樹町内の多目的航空公園内の1000メートル滑走路を利用して、気球の放球実験を行う。
同社は宇宙旅行用のプラスチック気球と気密キャビンを開発、今後2年以内の気球による宇宙旅行の実現を目指している。これまで沖縄県宮古島市と福島県相馬市で実験を行ってきた。
大樹では内製無線基盤の長距離通信の可否を検証するため、自然界で分解される材質を使用したカプセルと気球の放球実験を行う。
商業宇宙港構想を推進する大樹町とロケット発射場などの運営を担うスペースコタン(同町)は、宇宙関連企業の産業集積を進めており、岩谷技研の実験誘致もこの一環。岩谷技研は今後も大樹で実験を行い、データの蓄積を進める。
岩谷社長は「同じ道内、車で移動できる距離に実験場を確保し心強い。これを機に実験~実証の頻度・精度・確度を加速させたい」とのコメントを出した。(能勢雄太郎)