全国クラリネットコン、帯五中2年の永田さんが金賞 「将来はプロ奏者に」
日本クラリネット協会が主催する「第11回ヤング・クラリネッティストコンクール」のジュニアA部門(13歳以下)で、帯広第五中学校2年の永田由奈さん(13)が金賞に輝いた。全国コンクールでの入賞は2度目で、「将来は海外でも評価される奏者になりたい」と大志を抱いている。
同コンクールは、次世代のクラリネット奏者を育てようと2年ごとに開催。今回は新型コロナウイルスの影響で、予選、本選ともに録画映像で選考された。永田さんは本選でルフェーブルの「ソナタ第7番」に挑み、本選に進んだ9人の中から今月上旬、金賞に選ばれた。
収録10日前、顎を動かした時に痛みを感じる顎(がく)関節症に見舞われ、「思うように吹けなかった」と悔やむ永田さん。それでも、審査したプロ奏者からは「音色が素晴らしく、将来が大変期待できる」と評価された。
永田さんは帯広緑丘小3年の頃、先輩に誘われて同校吹奏楽部に入り、クラリネットを始めた。6年生の時に全国コンクールで3位入賞を果たしたが、その後は厳しい練習に耐えかね、クラリネットが嫌いになっていった。
転機は中学1年の冬。吹奏楽経験者の父博道さん(42)が、留学経験のある東京の指導者とSNSでつながり、個人レッスンを依頼。永田さんが練習動画をラインで送り、助言を受ける日々が始まった。「その課題がなぜ必要なのか明確に説明してくれるので、納得しながら進められる」と、再び練習に力が入るようになった。金賞を受け、その指導者からは「一生、大切な基礎を学び続けてください」と声を掛けられたという。
将来は音楽の本場・ウィーンに留学し、プロ奏者を目指しており、「基礎を大切に、高いレベルの音楽を追求したい」と話す。永田さんはユーチューブ「Yuna channel」で演奏動画を公開している。
(高田晃太郎)