遊び小屋コニファーにアウトドア店 清水
【清水】町旭山のキャンプ場「遊び小屋コニファー」内に29日、アウトドアショップ「隠れ家ショップ CAMPLABO」がオープンする。キャンプ好きの2人によるセレクトショップで、いつものキャンプに彩りを添えるこだわりの品を提供する。
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店を立ち上げるのは上妻(あげつま)諒太さん(32)と菊地陽介さん(40)。帯広市出身の上妻さんは札幌で10年ほど働き、昨年Uターンしてみると、十勝には自分の求めるアウトドアショップがなかった。「ないなら作ろう」と場所探しをスタートした。
目に留まったのがコニファーの小屋。コニファーはオーナーの加藤聖さん(68)手作りのキャンプ場で、小屋は加藤さんの作業場や丸太置き場として使われていた。加藤さんは「若い人の熱意、やる気がうれしい」と上妻さんの打診を快諾し、無償で場所を提供することにした。上妻さんが昨年10月、ショップ運営やアウトドアイベントの企画運営などを手掛ける「CAMPLABO」を起業し、開店準備を進めてきた。
一方、菊地さんは昨年夏、管内の宿泊施設開業に合わせて根室市から移住。たまたま訪れたコニファーで上妻さんと出会った。宿泊施設はコロナ禍で休業が続いていたため、空いた時間で上妻さんを手伝っているうちに意気投合した。
店ではスパイスや小物など、キャンプ場利用者がその場で使える物を中心に販売。旭川市の家具メーカーや室蘭市の鉄工会社が製作したアウトドア用品など、一般的な店では扱っていないこだわりの品もそろえる。今後、自社ブランドのスパイスやコーヒー豆、小物などを作る予定。
上妻さんは「楽しみにしていた週末のキャンプに、わくわくをプラスできるような店にしたい」と話す。移住したときには夢にも思っていない展開に菊地さんは、「自分自身、人のつながりの大切さをすごく感じている。ここを人の交流によって幸せな気持ちになれる場にしたい」と意欲を新たにしている。
道内外のキャンプ通に人気のコニファーは、加藤さんが一人で切り盛りしてきた。今後は上妻さんと菊地さんも店の運営の傍ら、キャンプ場の管理にも協力する。加藤さんは「後継者もいないので2人の存在が力強い」と話している。
営業時間は午前10時~午後7時。サウナテントやキャンプ用品のレンタルなども行っている。問い合わせはインスタグラムから。(丹羽恭太)