「ごはんのおともグランプリ」に帯広市の丁野杏奈さん 山ワサビとサケのふりかけ
【札幌】ご飯に合うおかずのレシピを競う「北海道米LOVE ごはんのおともグランプリ」(北海道米販売拡大委員会主催)で、帯広市の丁野杏奈さん(36)の「つんっと辛い山わさびと鮭(さけ)のふりかけ」がグランプリ(1位)に輝いた。
道産米の消費拡大を目的に開催。昨年11月から今年2月下旬にかけてホームページ(HP)上でレシピを募り、応募158通の応募の中から入賞の10レシピを選んだ。グランプリを決める最終選考では2197通の投票があり、丁野さんのレシピが790票で、2位に200票以上の差をつけて選ばれた。19日に札幌市内で発表があった。
丁野さんは千葉県出身。帯広畜産大学への進学を機に帯広に移り住んだ。現在は芽室町の食品会社で働きながら、11歳、8歳、5歳の3人の子育てに励んでいる。
今回のレシピは、家で料理をしている時に「混ぜたらおいしいかもと、何となく思った」のが考案のきっかけ。家族に振る舞うと好評で、同グランプリへの応募前から家では定番だったという。「応募するなら家族も好きな味を」と同レシピの応募を決めた。
サケ、山ワサビのほかに白ごま、ごま油を使い、香ばしさを出したのがポイント。お薦めは山ワサビ1に対し、サケのふりかけ3の割合。少し、しょうゆを足してお茶漬けにしてもおいしいという。丁野さんは普段、子どもたちも食べられるように、山ワサビを入れずに食卓に出している。
夫の吉人さん(52)が調理師ということもあり、協力しながら、子どもたちには栄養バランスの良い食事を出すようにしている。ただ、毎日手の込んだ料理を作るのは大変。ご飯のおかず作りは「冷蔵庫にあるもので、手軽においしくが一番」と笑顔で話す。
今回のグランプリについて、「工夫したレシピが多く、自分が選ばれるとは思ってもいなかった」と丁野さん。「身近な食材で味の想像がしやすく、簡単なレシピだったことも評価してもらえたのかな」と受け止めている。
食品会社に勤め、食と関わりが深い丁野さん。北海道の郷土料理にも興味があり、「今度は家でアイヌの郷土料理『オハウ』を作ってみたい」と話す。丁野さんが考案したレシピなどは同グランプリの特設HPで紹介している。(有岡志信、石川彩乃)