十勝で展開したい事業案 学生5人が成果発表 とかち財団が報告会
とかち財団(長澤秀行理事長)は6日、帯広市内のLAND(西2南11)で「学生起業家育成奨学金事業」のビジネスプラン報告会を開いた。5人の学生が約8カ月間磨き上げてきた、十勝で展開したいと考える事業案を発表した。
同事業は、学生の起業家精神を養う機会をつくろうと、2018年度にスタート。今年度は応募の中から5人を選び、それぞれ奨学金36万円を支給。その成果を確認する発表会の場を初めて設けた。
この日はビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」を併用。米田英里奈さん(帯広畜産大学4年)、大内魁人さん(同2年)、森山さらさん(同3年)、久保田和基さん(北海道大学2年)、中田怜さん(慶応大通信課程)の5人が当初の提案内容を見直したり、関係者への需要を聞き取ったりなどして改良を重ねて発表した。
若い観光客向けのサイトや十勝産野菜のペットフード開発といったプランが学生から説明された。このうち米田さんは、自身が高校時代に経験した農村ホームステイを、道外の高校生の修学旅行やキャリア教育として生かせないかと考案した。
米田さんは、実際に奈良県の高校生たちに十勝へ来てもらい、搾乳体験のほか、米田さんが進路の相談に乗るなどし、生徒・高校側から好評だったという。米田さんは「今後は大学院に進む予定で、課題になった収益面を改善したい」と語った。
長澤理事長は「ビジネスプランをつくる過程で学びがある。今後もとかち財団を頼ってもらえれば」と話していた。(本田龍之介)