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休暇村内に「冷燻」施設 東京の有名シェフ監修 第1弾はマヨネーズ 中札内

加工施設の完成予定パース(そら提供)

 【中札内】地方創生ベンチャー・そら(帯広市、米田健史社長)は、運営する中札内農村休暇村フェーリエンドルフ内に、「冷燻」製法による薫製加工施設の新設を計画している。冷燻の第一人者である輿水治比古(こしみず・はるひこ)シェフ(66)=東京=が監修協力、十勝の食材を使って商品化を図っていく考えで、第1弾は薫製マヨネーズに決定。今夏の施設完成を目指している。

 輿水シェフは、東京赤坂にある飲食店「燻(くん)」のオーナーシェフ。冷燻(長時間、低温で燻煙・風乾をかける製法)を使った料理の先駆者で、料理本なども出す。冷燻した調味料や食材などを駆使した創作料理が人気という。10代から独自に研究を重ね、冷燻機で特許も持つ。

加工施設の建設予定場所をPRする(右から)輿水さん、米田社長

 米田社長は東京生まれだが、「十勝に人とお金を呼び込み、地域を元気にしたい」と、野村証券を退職し昨春にそらを設立、同秋に中札内の同施設の運営会社を子会社化。前職時代から親交のあった輿水シェフに監修協力を依頼し、快諾を得た。

 計画によると、休憩施設区域内にあるレストラン施設の北側に平屋建ての約200平方メートルの施設を建設する。専用の薫製機(冷燻機)をスタート時に14台分配備する。事業費は現時点で非公表。4月に着工する。

 まずは、中札内産の卵などを使った輿水シェフのレシピによるマヨネーズを商品化する。「そのままでも絶品だが、タルタルソースにすると引き立つ」と輿水シェフ。米田社長は「現時点では購入した機器の製造能力の4割程度の稼働。オンラインも含めた小売り販売のほか、さまざまな食材を冷燻して商品ラインアップを増やし、施設のレストランメニューでも提供するなどブランド化し、生産量を高めたい」と意気込んでいる。(佐藤いづみ)

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