お盆向けトルコギキョウ、出荷盛ん
お盆を控えて、十勝管内の花卉(かき)農家でトルコギキョウの出荷が盛んだ。切り花として地元の市場や直売所に並ぶほか、航空便で本州方面にも送られている。
トルコギキョウはリンドウ科の植物で、冠婚葬祭から家庭用まで幅広く使われる。本州に比べて涼しい道内は、気候を生かした良質な花がお盆前などの需要期に栽培できる産地。管内では音更や幕別、池田、本別などの農家が、6月下旬から12月にかけて年間約4万本を生産している。
音更町下士幌の波佐農場も、8月上旬が出荷のピーク。ビニールハウス3棟で色や形、開花時期が異なる30種類を栽培している。小麦やジャガイモも生産する波佐康弘さん(41)は「他の作物と違って、花は少しでも品質が落ちると売り物にならない」と細心の注意で管理。今年は6月の日照不足で生育が2週間遅れというが、「トルコギキョウは長く楽しめるのが人気。地場の花を知ってほしい」と話す。(安田義教)