新型コロナで次亜塩素酸水の注文殺到 アクト
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う消毒剤の品薄傾向を受けて、農業・酪農施設向けに次亜塩素酸水を製造・販売するアクト(帯広市)に、道内外から多数の注文が寄せられている。同社は今月末までに生産量を通常時の40倍にするなど、供給態勢を強化する。
次亜塩素酸水は、塩酸か塩化ナトリウムを電気分解することで得られる水溶液。食材、機械・器具の洗浄などに活用されている。
同社は2013年ごろから農業用を中心に次亜塩素酸水の販売を開始。新型コロナウイルスの感染が拡大したここ2週間、飲食店や一般家庭からも注文が殺到している。生産量を従来の1日0・5トンから5トンに高め、3月末には最大で20トンの生産が可能になるようにする。
内海洋社長は「家畜伝染病の口蹄(こうてい)疫の発生時やインフルエンザの流行時でも、ここまで注文が来たことはない。今後も注文に応じられる体制を整え、多くの人の希望に可能な限り応えたい」と話している。
消毒剤をめぐっては全国各地で品薄状態が続き、盗難騒ぎに発展。十勝管内でも公立芽室病院や大樹町内の道の駅、帯広市内のスーパーなどで消毒液の容器が持ち去られるなどの事案が発生している。