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JAXAが水素ガスの小型気球で極薄太陽電池実験 大樹

空に放たれる水素ガスの小型気球(1日午前6時ごろ)

 【大樹】宇宙航空研究開発機構(JAXA)は1日、町多目的航空公園内で、水素ガスを使った小型ゴム気球実験を行った。極薄太陽電池の付いたゴンドラをつり上げ、上空で太陽電池の性能を確認した。気球実験で水素ガスを使用するのは約40年ぶり。

 太陽電池は「ペロブスカイト太陽電池」。塗布型のため軽量化や効率化に優れ、次世代太陽電池として注目されている。桐蔭横浜大やリコーなどと共同研究を進め、気球実験は初めて。

 実験は成層圏での電池の電流や電圧の特性などを測定するのが目的。ゴンドラの左右のガラス基板に電池を塗布し、比較用としてシリコン系太陽電池も貼り付けた。

 この日は午前3時半ごろから作業を開始。最大で直径約11メートルになるゴム気球に水素ガスを充填(じゅうてん)、同6時に1基を放球した。高度約30キロまで飛んだ同7時15分に気球からパラシュート付きのゴンドラが切り離され、同7時48分に実験場から東へ約40キロの海上に着水した。

 JAXA気球実験グループの吉田哲也グループ長は「順調に飛翔(ひしょう)しデータは取れた。将来的に気球の膜状に塗布しての実験も行いたい。この太陽電池は宇宙探査での活用も考えられる」と話した。

 JAXAは7月6日、ヘリウムガスによる大気球実験を実施済みで、今年度の町内での気球実験は今回で終了した。(松村智裕)

関連写真

  • 放球前に準備を進めるJAXAの関係者

    放球前に準備を進めるJAXAの関係者

  • 空に放たれる水素ガスの小型気球(1日午前6時ごろ)

    空に放たれる水素ガスの小型気球(1日午前6時ごろ)

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    空に放たれる水素ガスの小型気球(1日午前6時ごろ)

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