JAXAがエアロスペーススクール開催 大樹
【大樹】全国の高校生が航空宇宙分野の知見を広げる体験プログラム「エアロスペーススクール」が23日、町多目的航空公園などで始まった。宇宙航空研究開発機構(JAXA)と大樹町が共催し、高校生20人が26日までの4日間、講義や実習を通じて航空宇宙の最新事情を学ぶ。
JAXAが、施設のある全国5カ所で夏休み期間中に開催。大樹では2015年に始まり、17年からは町が共催している。今回は関東や関西、九州など各地の高校生と地元の大樹高3年の家常公熙さん(17)が参加した。
初日は同公園内にある大樹航空宇宙実験場の大気球指令管制棟で、JAXA大気球実験グループの吉田哲也グループ長が大気球実験について講義。大樹で2008年度から計31基を放球していることや微小重力実験、極限微生物の捕獲などの実験目的を説明した。高校生は同棟や隣接する格納庫の内部なども見学。町職員から、大樹が約35年間取り組んでいる宇宙のまちづくりについて説明を受けた。
早稲田実業高1年の濵嶋彩加さん(15)は「宇宙に前から興味があった。このスクールで視野を広げたい」と意欲を語り、家常さんは「改めて大樹の取り組みを学び、参加者と交流を深めたい」と話した。
大樹ならでのは体験活動として、インターステラテクノロジズ(IST)の工場、射場の見学やロボット農機による実習なども盛り込まれている。(松村智裕)