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欧州系ブドウ品種、フェルトかぶせ越冬試験 池田

欧州系品種を越冬させるためフェルトで覆う作業

 【池田】町ブドウ・ブドウ酒研究所の栽培研究ほ場「丸谷園」で、ワイン用の欧州系ブドウ品種の越冬試験が始まった。厳寒の池田町では、木に土をかぶせる越冬方法があるが、手間がかかるため、カナダで使われているフェルトをかぶせ省力化した手法を試して、世界的にも有名な品種導入の可能性を探る。

 丸谷園は十勝ワイン創始者の故・丸谷金保町長がブドウ栽培を普及するために購入した土地。町が1998年7月に寄付を受け2000年まで「清見」を栽培、その後に植林用の苗木づくりに活用し今春、17年ぶりに醸造用ブドウ栽培の試験地となった。

 約1ヘクタールのうち50アールの畑で寒冷地の栽培が難しい白ブドウ品種「シャルドネ」「ケルナー」や、赤ブドウ「メルロー」「カベルネソーヴィニヨン」など計12品種約1200本を植え、初めての越冬となる。

 試験で使うフェルトはカナダで使っているもので20アール分を輸入し11月末に届いた。作業は本来、11月下旬に行うが、12月7日までの3日間で研究所職員ら4人で行った。

 トラクターにロール巻きになったフェルト(幅175センチ、厚さ1ミリ)を取り付けて畝の上を走らせて木を覆い、フェルトの両端を小型ショベルで土をかけて風に飛ばされないようにした。比較試験のため町内でも使われている国内の土木用シートや、その他の被覆シートを合わせて計4種類のシートで越冬状況を比べる。

 シート内の温度と湿度を自動で記録する機械を入れ変化を確かめる。研究所の東億研究開発係長は「土をかぶせるよりも簡単な方法で越冬ができることが分かれば町内に普及させたい」と話す。来年3月末に越冬シートを外して生育をみる。(関坂典生)

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