士幌高乳牛 町最高92点 日本登録協会体型審査
【士幌】士幌高校(近江勉校長、生徒151人)で飼育する乳牛「ハイランド ベンスター ダンデイー ガリソン」が、日本ホルスタイン登録協会の体型審査で92点を記録した。92点は町内の最高記録で3頭目。昨年受けた審査で記録した91点から1点伸ばし、90点以上に与えられる最高評価の「エクセレント」を2年連続で受けた。
昨年の体型審査では体貌・骨格が90点、肢蹄が90点、乳用強健性(適度な肉付きなど)が91点、乳器が91点で総合得点が91点だった。今年は5日に審査を受け、体貌骨格と肢蹄は昨年と同じ点数だったものの、乳用強健性と乳器が93点に上がり、総合得点を押し上げた。
牛は2009年5月10日生まれの8歳。管理は畜産専攻班(前多唯衣班長、3人)がえさやりや牛舎の掃除などを行う他、1年生は全員、実習などで携わっている。
専攻班では今年から「有機酪農」に取り組み、牛の飼料となる牧草に除草剤を使わず、石灰をまいて雑草の「ギシギシ」を抑制する実験を行っている。ギシギシは牧草畑に生える雑草で、牛には良くないとされ酪農家を困らせる存在だ。そこで、どれだけの石灰をまけば、ギシギシが生えてこないかを区画ごとに分けて検証している。こうした新たな取り組みでよりよい牛の飼育環境づくりにも努めている。
エクセレントの称号が与えられる90点以上でも1点の重みは大きい。昨年は道内で177頭が90点以上を獲得したが、うち92点以上は12頭だけだった。前多班長(3年)は「90点以上はなかなか出ることはないのでうれしい」と喜ぶ。審査に立ち会った角田穂乃絵さん(同)も「審査に時間が掛かって緊張したが、良い点数が取れてよかった」、田川幹さん(2年)は「士幌でもなかなかないので特別なこと。技術を先生から受け継いで今後も取り組んでいきたい」とそれぞれ話していた。(川野遼介)