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勝毎INFOGRAPHICS「動物園の未来予想図」

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 アフリカゾウなど動物園の人気者が、2030年には国内でほとんど見られなくなるかもしれない-。動物の高齢化が進み、海外から調達することも難しくなったためだ。おびひろ動物園(柚原和敏園長)の個体数も30年前のピークからほぼ半減。動物園の古株たちは、少しずつ姿を消している。夏季開園から約1カ月、動物園の「今と未来」をデータから見つめた。

     ◆

 4月、おびひろ動物園の「ナナ」(雌、推定56歳)がアジアゾウとして国内2番目の高齢となった。桐生が岡動物園(群馬県)のアジアゾウ「イズミ」が死んだためだ。ゾウは旭山動物園では2006年、円山動物園(札幌市)では07年に死に、ナナは道内唯一のゾウ。動物園のシンボル的な存在を見に、全道各地から来園者が訪れている。

 国内の動物園では年々高齢化が進む。新規の導入がない場合、10年に46頭いたアフリカゾウは30年にはわずか7頭になってしまう。チンパンジーは約40頭減り、グレビーシマウマは8頭しかいなくなる。国際取引を規制するワシントン条約ができ、新興国で次々と動物園が建設されていることで動物価格が高騰し、海外からの取り引きは極めて難しいのが現状だ。

 そこで、動物園同士が協力し、動物の貸し借り「ブリーディングローン」による繁殖、血統管理が進められている。繁殖研究の取り組みも徐々に始まり、動物園には今、従来の「娯楽」「教育」だけでなく、研究の役割も求められている。

 おびひろ動物園の入園者数は、1973年度の24万8千人をピークに、90年代後半には11万人台に低迷。冬季開園や年間パスポートの導入が実を結び、2014年度には26年ぶりに19万人台に回復した。

 動物が高齢化、施設も老朽化する中、どんな動物園として未来に生き残るのか。おびひろ動物園が目指す「ビジョン」とは何か。動物園が市民の憩いの場であり続けるために、長期的な目線で考えていきたい。

 「動物園のあるまちプロジェクト」のアドレスは
http://kachimai.jp/feature/arumachi-project/proj2.php


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