春の収穫スタート 十勝川西長いも
十勝管内9JAで生産する「十勝川西長いも」の春掘り作業が6日、各地で一斉に始まり、“雪の布団”に守られた土の中で越冬したナガイモが次々と掘り出されている。
ナガイモは昨年春に植えた2016年産。通年出荷するため秋に6割を収穫、残りを春まで残し、この時期に収穫している。春掘りのナガイモは天然貯蔵庫の土の中で越冬することで甘みが増すという。
帯広市富士町の高橋宏樹さん(42)は1・3ヘクタールの畑で栽培。この日は、家族ら約10人で作業を開始し、重機で掘った1メートルほどの溝から、手作業で一つ一つ丁寧にナガイモを取り出した。
今年のナガイモは、春先の天候不順や台風被害の影響でやや小ぶりだが、高橋さんは「味は申し分ない。一人でも多くの人に食べてほしい」と話していた。収穫作業は今月下旬まで続く。16年産は9JAの262戸、543ヘクタールで作付けしている。
川西長いもは15年産の販売額が初めて10億円を突破。農産物輸出の先進性が評価され、十勝川西長いも運営協議会(有塚利宣会長)は3月、農水省の「輸出に取り組む優良事業者表彰」で最高位を受賞した。
(安倍諒)