10代に「はざま文庫」 図書館と幕別高イラスト同好会コラボ
【幕別】町図書館(林隆則館長)と幕別高校のイラスト同好会(中嶋聖華部長、12人)が協力し、同図書館で中高生向けの本を紹介するコーナーを展開している。年4回発行するブックリストなどを共同でつくり、10代が読書に親しみやすい環境をつくる。
図書館では13~19歳程度を対象読者とする「ヤングアダルト」と呼ばれる分類があるが、なじみがない呼び名のため、同館では「子どもと大人の間」として独自に「はざま文庫」と命名。小説や短編集、実用本など幅広いジャンルの書籍を、季節ごとに入れ替えながら紹介するコーナーをつくった。
展示している本のリストとして年4回、「はざま通信」の発行を計画。「はざま世代」が描くイラストを表紙に採用したいと考え、同館をよく利用する同好会メンバーを通じて協力を依頼した。
イラスト集を作る活動などを行っている同好会が、外部からの依頼に応じるのは初めて。
当初は、具体的なイメージやアイデアが思いつかず、「手探りで意見を出し合いながらテーマに沿ったイラストを決めていった」とメンバー。同コーナーの看板となるイラストはメンバーによる合作で、小山内友架副部長(3年)は「それぞれ違ったスタイルを持つメンバーの絵を、試行錯誤しながら組み合わせ、何とか締め切りまでに形にした」と話す。
35タイトルの本が紹介されている「学校生活」がテーマの「はざま通信」初号(第1号)は、「学校祭」や「部活動」などテーマに沿ったイラストで表紙を飾った他、編集メンバーの同館職員紹介の似顔絵や挿絵も掲載している。
同館は「今後も感性豊かなイラストで協力してもらえれば」とし、「はざま文庫」を町内の中高生に広く知ってもらおうと「はざま通信」を各校に配布し、来館を呼び掛けている。次号の発行は7月を予定している。(杉原輝美通信員)