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伊福部昭没後10年、東京でコンサート 初演曲中心に

伊福部昭没後10年の記念コンサートを企画した西さん(右)。中央は指揮者の水戸さん、左はビオラ奏者の伊藤さん

 【東京】音更町ゆかりの作曲家伊福部昭氏(1914~2006年)の没後10年記念コンサートが7日、都内の渋谷区総合文化センター大和田で開かれる。2年前の生誕100年時に公演した関係者が再集結、伊福部氏の自筆楽譜を再構成した曲の初上演や、門弟による曲などで幅広い角度から伊福部音楽にスポットを当てる。没後10年を機に氏の功績をアーカイブ(保存記録)化し、伝える機会にする考えだ。

 今回のコンサートは、14年の公演を実施した実行委員会が「伊福部昭百年紀Vol.4」と題して開く。都内の音楽評論家・西耕一さん(39)が企画した。14年の伊福部昭百年紀で3回の公演を成功させた、日本の作曲家作品を専門に演奏するオーケストラ・トリプティークなどが出演。指揮は江別市出身の水戸博之さん(28)が務める。

 5日の「こどもの日」と、伊福部氏の言葉「大楽必易(優れた音楽は必ず平易である)」にちなみ、主に子供向けの曲を演奏する。また、東京音楽大学学長も務めた伊福部氏の“弟子”に当たる芥川也寸志、黛敏郎ら9氏が、ゴジラのテーマなど、伊福部氏のメロディーを引用してささげた小品集も演奏する。

 このうち「子供のためのリズム遊び」などは、自筆の楽譜を、長男・極(きわみ)さん(都内在住)の協力を受けて作曲家の吉原一憲氏が再構成し、初めてオーケストラで上演する。また、宮沢賢治原作の「セロ弾きのゴーシュ」は、人形劇映画用の音楽として作られたが、権利の関係で長く上演されておらず、今回音楽だけで楽しめるように再構成し、復活させる。

 伊福部氏の音楽について水戸さんは「体が呼応し、生まれ育った北海道を感じる」と語り、同オーケストラのビオラ奏者伊藤美香(はるか)さん(32)は「ゴジラのテーマ以外にも名曲があることを知ってほしい」と話す。西さんは「演奏と楽譜、音源の保存を両輪に、今後も伊福部先生の仕事を後世に伝えたい」としている。

 コンサートは午後1時半開場、同1時50分開演。チケットなどの問い合わせはカンフェティチケットセンター(03・6228・1630)へ。(原山知寿子)

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