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8・1%減の6億4700万円 昨年度十勝エゾシカ被害額

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 十勝総合振興局は2014年度のエゾシカによる十勝管内の農林業被害額をまとめた。管内19市町村の総額は前年度比8・1%減の6億4700万円で、2年連続の減少となった。直近のピークだった12年(9億3700万円)からは約3割の減少で、近年の雌の捕獲数増が生息数減と被害の減少につながっている。

 管内のエゾシカ被害額は、03年の2億9200万円を底に増加傾向が続き、12年には一時10億円に迫ったが、再び減少に転じた。

 市町村別では、足寄が1億1100万円と唯一1億円を超えたが、前年度よりは1400万円減った。前年度より増えたのは広尾(8500万円)など7町村、減少か横ばいは足寄、帯広(5200万円)など12市町村だった。

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 作物別の被害額は、牧草が2億1400万円で全体の33・1%を占め、ビート1億1600万円(18%)、バレイショ8000万円(12・4%)、小豆6200万円(9・6%)、デントコーン4300万円(6・7%)、小麦3500万円(5・5%)など。

 全道の被害額は同17・1%減の46億1300万円。地域別の最多は釧路で13億8300万円。十勝は日高(6億4800万円)に次いで3番目に多かった。被害が1億円を超えた市町村は、足寄の他、釧路、根室両市など計12市町だった。

 2年連続の被害減について、同局は「市町村で捕獲に力を入れている成果が出ている」(環境生活課)と見る。十勝を含む道東部地域(オホーツク、釧路、根室)の14年度の捕獲数(速報値)は前年度比約4000頭増の約6万7000頭。以前は4万頭台で推移していたが、道が緊急対策期間とする10年度以降は6~7万頭に増えている。

 特に雌の捕獲は14年度(同)は約4万3000頭と4年連続で4万頭台を記録し、以前の2万頭台から大きく増えている。東部地域の推定生息数は10年度の33万頭が14年度は24万頭まで減っており、同局は「雌を年4~5万頭の水準で捕獲すると確実に生息数を減らすことができる」と手応えを感じている。

 駆除に1頭8000円を上乗せ支給する国の交付金制度(12年度~)も捕獲増を後押ししている。道は14年度の全道の推定生息数48万頭を17年度に38万頭に減らす目標を掲げており、「緊急対策の効果が出ているので、関係機関と連携し、なるべく早く目標まで減らしたい」としている。
(小林祐己)

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