帯広出身の書道デザイナー天野さんの五輪エンブレム案が話題に
【東京】帯広市出身の書道デザイナー天野萃美=すいび=(本名・早惠)さん(32)が独自制作した東京五輪・パラリンピックの大会エンブレム案が、テレビやインターネットで注目されている。使用中止が決まった公式エンブレムは近く再公募される見通しで、天野さんは「参加条件を満たせるなら、記念に応募したい」と意欲を見せている。
公式エンブレムは7月に発表されたが、デザイン模倣問題で撤回に。その後、多くのデザイナーらが独自のエンブレム案を創作し、インターネットで発表する動きが相次いだ。天野さんもこうした状況に触発され、日本の「日」の字を毛筆でデザインした案を作成。8月中旬、自身のフェイスブックで公開した。
暑い夏や情熱をイメージした燃えるような躍動感のある「日」の中心には、日章旗を意識した赤い円を配置。円内にカラフルなドット(点)を連ね、土地が限られた東京で開催するコンパクトな大会を表した。ネットでは「日本らしく筆で書かれ、力強さも表現されている!」との反響があり、デザインの形状から日本を象徴する「巻き寿司エンブレム」とも呼ばれて話題になっている。
公式エンブレムの白紙撤後は、ネットで話題の個性的なエンブレム案に着目したワイドショー番組で天野さんの作品が連日紹介され、作品の雑誌掲載の打診もあるという。天野さんは「ただ驚いている。筆が持つ楽しさや可能性を少しでも伝えられたならうれしい」と話している。(岩城由彦)
◆天野萃美氏について
・書道デザイナー・ポエム作家 萃美 Suibi, Calligraphy-Facebook