幕別高でヤング同窓会実施
【幕別】幕別高校(木村誠校長、生徒99人)は「ヤング同窓会」と銘打ち、卒業して1、2年の元生徒たちが集まる場を年に1回設けている。参加者同士の情報交換はもちろん、学校側としては卒業後の進路状況を把握し、フォローアップする狙いもある。今年で5回目となる集まりが今月、帯広市内で開かれた。
「夜勤明けで眠い」
「札幌の専門学校でお菓子を作っています。将来はパティシエになりたい」「帯広の福祉施設で働いています。きょうは夜勤明けなので眠い」-。
7日に帯広市内のびっくりドンキー柏林台店で開かれたヤング同窓会には2013、14年度卒業の16人が集まり、木村校長や千葉幹雄同窓会長、当時の担任らを前に近況を報告した。報告後もハンバーグを食べながら「○○は今、仕事を始めたよ」「仕事は大変だけれど何とか続けている」などトークが弾む。ゲームなども交え、2時間半ほどの「同窓会」を楽しんだ。
ヤング同窓会は6年前、進路指導部の事業として始めた。進路指導部長の菊地信二教諭は「当校は最近、進路決定100%が続いているが、一般的に若者の早い段階での離職率が高いと言われている。困っている生徒がいないか情報を集め、学校は卒業後も面倒を見るので頼ってほしいというメッセージの意味もある」と意義を説明する。
早期離職に対応も
離職した生徒の情報を聞き、一緒にハローワークに行くなど寄り添えたケースもあるという。
今回は全卒業生の2割程度の参加だったが、出席者の一人で市内の福祉施設で働く尾藤勇斗さん(20)=卒業2年目、帯広=は「卒業後も学校が気にかけてくれていてうれしい」と語った。千葉会長も「卒業後すぐに語り合える場は貴重で意義深い。同窓会としても支援していきたい」と話している。(佐藤いづみ)