農協と菓子店コラボ、2新商品誕生 清水
【清水】JA十勝清水町(串田雅樹組合長)と町内の老舗菓子店「静月」(町本通2ノ7、只野敏彦社長)が連携し、それぞれに新商品が誕生した。JAは清水産小豆を加工した「粉末小豆」を只野社長のアドバイスを受けて商品化にこぎ着け、静月は粉末小豆を使って新しいクッキー菓子を開発した。
「黒にんにく」など地場農畜産物の付加価値を高めている同JAは、今年4月から稼働しているニンニク加工施設(御影南2)を活用して小豆の粉末化を進めてきた。試作を進める中で、只野社長に粉末小豆の活用を打診。国の小規模事業者持続化補助金の採択を受け、販路拡大事業として新商品の開発と販売を計画していた只野社長も「タイミングが合った」と、粉末小豆を使った菓子作りに取り掛かった。
今年1月から販売しているクッキー商品「十勝清水ラング」の生地と、中に挟むホワイトチョコレートそれぞれに粉末小豆を混ぜ込んで試作。「最初は粉末のきめが粗く、だまができてしまった」と只野社長。同JAは只野社長から指摘を何度か受けながら試作を繰り返し、只野社長を納得させるきめの細かな粉末化を実現させ、これによって小豆の香ばしさを味わうことのできる「十勝清水ラングあずき」が完成した。
同JAの柴田真樹農産課長が「強い抗酸化作用のあるカテキンや眼精疲労に効果があるとされるアントシアニンなど、ポリフェノールを多く含む小豆の皮ごと粉末にした」というこだわりの商品。只野社長も「風味が良く、いろいろな洋菓子に練り込むことができそう。ソフトクリームにも使える」と太鼓判を押し、知り合いの菓子店にも紹介している。
十勝清水ラングあずきは1枚76円(税込み)で、同店が22、23日に実施する売り出しに合わせて販売する。粉末小豆は業務用での販売を予定しており、価格などを今後詰めて8月初めにも販売を始める。(大野篤志)
◆静月について
・銘菓と洋菓子 静月-とかちしみずふるさと直売店「かうかう」ホームページ