新しい姫舞へ猛練習 鹿追町白蛇姫舞保存会
【鹿追】7月4日に鹿追町の然別湖畔で開かれる第44回白蛇姫まつり(鹿追町観光協会主催)のメーン「白蛇姫舞」で新しい姫踊りが披露される。懸案としてきたオリジナルの踊りで、「姫」を務める川舩由紀子さん(33)をはじめ、町白蛇姫舞保存会(山田壮一会長、会員35人)は成功に向けて練習を重ねている。
「白蛇姫舞」は、1972年、町商工会青年部が町おこし事業として、然別湖に語り継がれる白蛇姫伝説に基づいて創作した。ダイナミックに踊る大きな蛇とともに、蛇の化身でもある姫が優雅な踊りを見せる。
姫の舞は、当初、神楽調で始まり、その後、日本舞踊に変わり、8年ほど前から再び神楽調に切り替わった。保存会では以前からオリジナルの踊りの導入を懸案としており、今年1月から川舩さんやスタッフで協議を開始。元会員の浅野美樹さんに笛の音を作ってもらい、それに合わせて振り付けを考案し、5月にようやく全体の踊りが決まった。
同まつりで姫として3年目を迎える川舩さんは「姫は蛇の化身で、白蛇に愛される存在。新しい踊りには白蛇との一体感を出したかった。ゆったりとした優雅さを表現するとともに、暗い湖の畔で舞うという神秘性も表せれば」と話す。メンバーが集まっての合同練習のほか、自宅でも練習をしている。
子ども白蛇舞にも新しい踊りが伝授され、昨年に続いて下川瑞稀さん(鹿追中3年)が姫舞を披露する。
今年の白蛇姫まつりは午後6時半、町内の中・高生による吹奏楽演奏で開幕する。同7時に白蛇姫物語の朗読、同7時35分から「子ども白蛇姫舞」出演。同8時に帯広カムイトウウポポ保存会による神々の祈りとともに白蛇の湖水渡りが行われ、同8時20分から保存会による「白蛇姫舞」が披露される。ムックリ演奏、舞踊も行われる。鹿追市街の神田日勝記念美術館前から無料路線バスも運行される。問い合わせは観光協会(0156・66・4034)へ。(大野篤志)