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十勝チーズモールウオッシュをGI申請 経産省補助事業にも採択

申請したチーズを持ち会見に臨んだ佐藤代表(写真中央)ら組合関係者

 十勝産品のブランド化を図る十勝品質事業協同組合(佐藤聡代表理事)は9日、十勝産ナチュラルチーズ「十勝チーズモールウォッシュ」を国の地理的表示保護制度(GI)に申請したと発表した。8日付で経産省の補助事業にも採択された。年内に共同熟成の実証施設を設置し、来年春の販売を目指す。

 GI申請も8日付。農水省では申請から登録まで最低でも半年は必要としていて、早ければ年内にも登録の可能性がある。

 十勝チーズモールウオッシュは、ラクレットチーズの一種。熟成過程で、チーズ表皮を塩水ではなくモール温泉水で磨いた。まろやかさが増し、加熱したときの香りもほのかになる。

 同組合では当面、管内チーズ工房5工房から原料の凝乳を集荷し、一カ所で熟成させ販売する仕組みを検討している。今後、音更町内に共同熟成庫の建設も構想しているが、完成すれば国内初となる。

 今年度は、採択された経産省「ふるさと名物開発等支援事業」の補助金約1800万円を活用するなどし、販路開拓など進める。あわせて、帯広市内のレストラン「十勝農園」内に熟成施設を新設し、共同熟成を検証するという。

 組合は9日にGI申請に関する記者会見を帯広市内で開いた。佐藤代表は「十勝は国内のナチュラルチーズ生産シェアの60%を占める。国内外へ販路を拡大し、生産者にも還元していきたい」と意欲を話した。(長田純一)

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