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暖冬でバルーンマンション製作に遅れ 陸別

噴射機で水を吹きかけ、バルーンマンションをつくる実行委のメンバー(16日午後8時45分ごろ)

 【陸別】十勝を代表する冬のイベント「第34回しばれフェスティバル」(2月7、8日、実行委員会主催)の名物「人間耐寒テスト」で使う氷のかまくら「バルーンマンション」の製作が、暖冬の影響で遅れている。作業開始から1週間がたったが、ようやく10基余りができただけで、実行委は本格的な「しばれ」の到来を待ち望んでいる。

 バルーンマンションは、送風機で膨らませたバルーンにパオパオと呼ばれる農業資材を掛け、噴射機で水吹きかけてつくる。高さ2・5メートルのドーム型で、町ウエンベツイベント広場内に100基つくる。2月7日夜、抽選で選ばれた道内外の300人が、バルーンマンションの中で一夜を明かす。

 陸別では年明けの1~5日こそ日中の最低気温が氷点下20度以下と冷え込んだが、作業が始まった9日以降は冷え込みが緩み、日中の気温がプラスに転じることも。

 製作作業は夜に行われるが、午後7時の気温は9日以降、氷点下一桁台が続き、製作したバルーンマンションの氷が日中に溶けて変形。その修復作業に追われ、新たな製作が進んでいない。

 例年は「この時期には30~40基はできている。氷点下15度以下が最高のコンディション。せめて氷点下10度あれば作業が進むのだが」と実行委は気をもむ。

 16日夜は冷え込みを待って作業時間を1時間遅らせ、午後8時に開始。氷点下11度と、久しぶりの「しばれ」の中で、実行委のメンバーや役場職員らが製作に当たった。

 野尻航平実行委員長は「これまで15年間製作に携わってきたが、こんなことは初めて。自然が相手なので仕方がない。状況によっては夜中の作業も考えなければならない」と話している。

 「人間耐寒テスト」には十勝からの70人を含む道内170人、東京、大阪など道外130人の計300人が参加する。(鈴木裕之)

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