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夜の飲食店客足遠のく 帯広

いつもは忙しい師走の週末も、衆院解散後は飲食店内も閑散としている(塩原真撮影)

 2年前と同じく師走選挙となった衆院選-。忘年会シーズンと重なったため帯広の夜の街にも影響が出始めている。政治関係者の出入りが多い飲食店には誤解を招かないよう客足が遠ざかる店もある一方で、例年通り忘年会の盛り上がりを見せるところもあり、ネオン街の表情はさまざまだ。

 5番館ビル(西1南10)のスナック「遊綺」(森田かおる店主)は例年なら12月は平日でも予約が入り忙しくなるが、今年は昨年に比べて客が少ないという。「前回も(選挙が)終わるまで団体客が少なかった。今年もそれまで我慢かな」(森田店主)とこぼす。

 政治関係者や農家がよく利用する「ウィンザー」「クラブデルタ」でも、衆院解散後から常連客が顔を出さなくなったという。ここ数年は深夜帯の3、4次会での利用自体が減っており、両店を経営する道観光の大森英樹専務は「国をよくするためならこの時期でも仕方がない。少しでも景気が良くなることを祈っている」と選挙後の景気回復を期待する。

 連日にぎわいを見せる北の屋台(西1南10)でも客はまばらで、いつもより活気がない印象。「ホッとかめちゃん」(亀田保明店主)も「一番売り上げが稼げるこんな時期に(選挙は)やめてほしい」とため息まじりにつぶやく。

 飲食店へのダメージはタクシーや代行業者にも影響している。「ザ・代行さん」は例年同時期に比べ利用者は半減。利用者からも各飲食店が閑古鳥だと耳にすることも多く、「(週末も)人の流れは他の月の平日並み」という。ただ、あるタクシー運転手は「昔に比べると飲みに出る人は少なくなってきている。一概に『選挙だから』とは言えないのでは」と話した。

 一方、大衆居酒屋は選挙の影響を受けず、例年通りの活況ぶり。「大地のあきんど」(西1南9)では多少のキャンセルはあったが、例年に比べて大きな変動はなく「選挙の影響は特にない。多くの予約をいただいている」と胸をなで下ろす。「まさゆめ駅前店」(西2南10)も「週末は例年通り」(佐藤健太店長)としている。(川野遼介)

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