奎星展で毎日新聞社賞 大樹の白石弥生さん
【東京】前衛書の「奎星(けいせい)会おびひろ」所属の白石弥生さん(43)=帯広市在住=が、東京都美術館(台東区上野公園)で開かれている全国公募展「第63回奎星展」(奎星会主催、10月30日~11月6日)で、公募の部最高位の毎日新聞社賞(前衛書部)に輝いた。十勝から初の同賞受賞で、白石さんは「支えてくれた仲間や先生、家族のおかげ」と感謝している。
白石さんは大樹町生まれ。小学1年で書道を始め、更別の安江翠泉さんに師事した。1997年に同会おびひろに入会し、翌年から毎年同展で入選を重ねたが、初入賞で最高位の快挙を果たした。今年の公募には1000点余りの応募があり、毎日新聞社賞(4人)の道内受賞者は白石さん1人。
今作のタイトルは「閃光(せんこう)」。金色のスプレー缶塗料を吹き付けた下地の上から筆で墨を塗りつつ、中央部に金色の太い線を大胆に残した。縦60センチ、横180センチの作品は、希望にあふれて輝く未来を象徴したイメージ。8月に音更町で開かれた同会おびひろの錬成会で、2日間を費やして完成させた。
白石さんは「これまでで最も楽しく制作できた」と振り返り、「作品はインパクトが評価されたのかも。これからも楽しみながら活動したい」と話す。白石さんを指導した同会おびひろの八重柏冬雷代表(帯広柏葉高教諭)も「本人の長年の努力とチャレンジが実を結んだ」と喜んでいる。
管内からは同賞に次ぐ「奎星賞」に、大橋麻弥さん(幕別)が選ばれた。(岩城由彦)
その他の管内入賞者は次の通り。(敬称略)
▽特選=高橋柳泉(幕別)前崎秀子(広尾)
▽準特選=岩間弘子(帯広)加藤理恵(広尾)上迫正(帯広)北田歩(札幌、奎星会おびひろ所属)桑原美樹(大樹)小室聡美(幕別)高橋真奈美(更別)剣持翔伍(茨城県つくば、芽室出身)佐々木義徳(帯広)堤公宏(同)
▽褒賞=大友いづみ(帯広)