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サケ採卵・授精作業本格化 広尾

採取したサケの卵に精子を振り掛ける授精作業(20日午前7時ごろ、広尾ふ化場)

 【広尾】十勝管内のふ化場でサケの採卵・授精作業が本格化している。十勝釧路管内さけ・ます増殖事業協会(会長・亀田元教広尾漁協組合長)の直営4事業所(札内、幕別、更別、広尾)では、職員が褐色の婚姻色を帯びたメスから取り出した卵にオスの精子を振り掛けている。11月中旬まで続く。

 9月15日に管内トップを切って始まった広尾ふ化場(広尾町茂寄6線)ではおおむね5日に1回実施。8月中旬から広尾川河口で捕獲し施設内で成熟させた採卵用サケから卵をボウルに移し、オスの精子と混ぜ合わせて受精を促している。

 20日も早朝から職員約15人がメス550匹から約120万個を採取。卵は1時間ほど水槽で寝かせ、光や音を遮断した建物内にある「ふ化室」に放した。11月下旬にはふ化が始まる見込みで、来年5月ごろに町内河川に稚魚を流す。

 同協会によると、広尾川で20日までに捕獲した採卵用サケは約3万匹。定置網の網入れを6日遅らせた効果で好調に推移しているという。(関根弘貴)

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