清水で小麦の収穫始まる 過去10年で最も早く
【清水】秋まき小麦の収穫が十勝管内で始まった。トップを切った町御影では17日午前、2台の収穫用大型コンバインが稼働し、黄金色の実りを刈り取った。
国産小麦生産の約6割は北海道産で、うち約4割を占める十勝は国内最大産地となっている。今年の作付指標面積は4万2860ヘクタールで、十勝の畑作物中でも最も多い面積を占める。
農家9戸でつくり、コンバインを共同所有する十勝清水農協第7集団では、16日午後に一部で試験的に収穫を始め、17日から2戸の畑で刈り取りを本格化させた。昨年は長雨で品質低下に見舞われたため、今年は一部でも適期になった部分から収穫している。4、5月の雨不足の影響で収穫開始は昨年より1週間ほど早く、過去10年で最も早い。
御影北1線の野々村敏博さん(64)の畑では、青空の下、十勝で主力の中力系品種「きたほなみ」が金色に熟し、次々とコンバインが刈り取った。野々村さんは「冬の少雪による凍結や、干ばつがあった割によくここまで盛り返した。小麦の生命力を感じる。収量などはまだ分からないが、去年より良い品質になってほしい」と話していた。 収穫は8月上旬まで各地で24時間体制で行われ、十勝の畑作農家が1年で最も忙しい季節を迎える。(眞尾敦)