十勝川西長いも、春掘り始まる
JA帯広かわにしなど十勝管内8JAで生産し、海外でも人気の「十勝川西長いも」の春掘り作業が始まった。天然の貯蔵庫の土の中で越冬したナガイモが次々と掘り出されている。
ナガイモは昨年春に植えた2013年産。通年で出荷するため秋に6割を収穫し、残りを春に収穫する。土壌凍結が例年より深い影響で、条件の良い畑から徐々に収穫が始まっている。
帯広市基松町の城宝祐樹さん(40)の畑では9日、パートタイマーも含めて10人で作業を開始。油圧ショベルで掘った溝からナガイモを傷つけないよう丁寧に取り出した。
土壌凍結が深いとナガイモの品質低下も心配されるが、城宝さんは「思ったほど凍結の被害もなさそう。地域全体でも被害がなく順調に進んでほしい」と話していた。
2013年産は8JAの253戸、510ヘクタールで栽培され、収穫量は平年並みの1万8700トンを見込む。台湾や米国などに輸出されており、12年産は初めて輸出額が8億円を超えるなど人気を集めている。(眞尾敦)