銀の匙 3商品開発 帯広物産協会
帯広物産協会(有塚利宣会長)は新年度、テレビアニメ「銀の匙(さじ) Silver Spoon」の関連商品として、「弁当」「とかちハヤシ」「段ボール」の3つを販売する。同協会が持つ多様なルートを利用し、「銀の匙」をきっかけとした十勝産食材の普及に取り組む。
弁当は物産協会の直営レストラン「カウベルハウス」(八千代町西4線)が製造。掛け紙に「銀の匙」のキャラクターが描かれた弁当は、十勝産牛肉のステーキと十勝産豚肉(豚丼風)、中札内産鶏肉の空揚げが入る。付け合わせには十勝産インカのめざめとトウモロコシ、中札内産枝豆、川西産ナガイモの漬物を添えた。「銀の匙」が高校生をテーマにした作品であることから、若者が満足するようボリュームにこだわり、価格も1000円(税抜き)と値頃感を出した。
4月1日からカウベルハウスで提供を始めるほか、同23日から盛岡市内の百貨店で開催される物産展を皮切りに、全国の物産展に出品する。同協会は1月から観光などで来勝した団体向けに弁当を販売しており、今回の弁当もメニューに加える。久保田聡マネジャーは「『銀の匙』とリンクした十勝産食材を使った弁当としてPRできれば」と話す。
とかちハヤシは2010年に同協会が開発したメニューで、十勝黒豚や十勝産マッシュルームが入る。「カウベルハウス」など管内飲食店で提供しているほか、11年には道内土産物開発・販売大手の不二屋本店(本社函館市)と連携してレトルト商品を開発し、今回、パッケージデザインを「銀の匙」に変更した。価格は571円(税抜き)で全道の道の駅を中心に展開。既存品は年平均6000個の売上があるが、新パッケージでは同1万食の販売を目指す。牧野誠センター長は「将来的には本州に流通させたい」と意気込む。
「大蝦夷農業高校」のロゴなどが施された段ボールは、JR帯広駅エスタ東館2階のとかち物産センターで取り扱う。ギフトボックスとして段ボールを利用してもらうことで、十勝を身近に感じてもらうことが目的。価格は250円程度を想定している。
総合責任者の木戸善範事務局次長は「レストラン、物販、物流の3事業の特徴や強みが出た商品。相乗効果で支持を集めたい」と話している。(土屋航)