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水面貯木場を十勝港に移転 札鶴ベニヤ

水面貯木場として活用される十勝港の未利用水面を指し示す村瀬町長

 【広尾】合板製造販売の札鶴ベニヤ(オホーツク管内清里町)が今秋、釧路港から十勝港に水面貯木拠点を移転する。釧路市の東港区水面貯木場の利用中止決定(2012年)に伴い、十勝港を管理する広尾町と協議を進めていた。町は第4埠頭(ふとう)北側の未利用水面の一部(5ヘクタール)を水面貯木場所として活用し、年間3万2000トンから3万3000トンの南洋材(熱帯産木材)を受け入れる予定。岸壁や水面の利用料などで、数百万円の増収となる見通し。

 釧路市の水面貯木場廃止決定を受け、同社は今年度から同市などの補助を受けて南洋材の陸上貯木試験を実施。「陸上は防疫薬剤などの経費が高く、水面よりコストが掛かることが分かった」(同社)ため、移転先の選定に着手した。未利用水面がある十勝港への移転について昨年12月から広尾町と協議を進め、2月にまとまった。

 同社によると、十勝港から白糠工場(釧路管内白糠町)まで運ぶ輸送費の方が陸上貯木よりも安かったという。同社は、運送業務を十勝管内の業者と連携して行う考え。

 広尾町は受け入れに伴い、同水面に木材流出防止設備の整備を検討している。村瀬優町長は「重要港湾・十勝港の利活用に弾みがつく。地元振興にもつながる」と歓迎している。

 十勝港は1999年、国際貿易港として開港。昨年の貿易額(輸出入総額)は過去最高の184億5500万円に達した。同港開港以来、木材の輸入実績はほとんどなく、さらなる飛躍が期待されている。(関根弘貴)

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