「よく頑張った」高木、押切選手に声援 幕別 ・中札内
【幕別・中札内】「よく頑張った」「郷土の誇り」-。22日に行われたソチ冬季五輪のスピードスケート女子団体追い抜き。十勝出身で同い年の高木菜那選手(21)=日本電産サンキョー-帯南商高出=と押切美沙紀選手(21)=富士急-駒大苫小牧高、中札内中出=が準決勝、3位決定戦ともに出場し、活躍した。2人の出身地の幕別、中札内ではパブリックビューイングが行われ、参加者から大きな声援が送られ、4位となった後も健闘をたたえる声があふれた。
「次見据えて」健闘たたえる
○…幕別のPVは町百年記念ホールで開かれた。前日に続き、バンクーバー五輪に出場した妹美帆さん(19)ら約100人が声援を送った。ロシアに敗れ4位となったが、「お疲れさま」「次を見据えて頑張って」など健闘をたたえた。
試合中、食い入るように大型スクリーンを見ていた美帆さんは「後半はつらそうだったが、日本代表としての滑りをしてくれたと思う」とした。さらに「私の中では次の平昌五輪に向け動きはすでに始まっている」と前を見据えた。
父愛徳さん(56)は「普段と変わらない滑りだった。お疲れさまと言いたい」と、大舞台で滑り抜いた娘をねぎらった。兄大輔さん(23)も「最後の滑りはとてもよかったが、それ以上にロシアのタイムがよかった」、母美佐子さん(50)は「たくさんの応援、声援がありがたかった」と周囲に感謝した。
友人らと観戦した菜那選手の高校時代の同級生、中丸美穂さん(21)=幕別在住=は「緊張して手に汗をかいた。かっこよかった」と笑顔で話していた。(佐藤いづみ)
「お疲れさま」やまぬ拍手も
○…中札内文化創造センターでのPVには村民約100人が集まり、押切選手らに声援を送った。3位決定戦では前半から「行けるぞ」「頑張れ」の声が飛び、ゴール後も拍手が鳴りやまなかった。
押切選手の父敏則さん(50)は「途中まで本当にいけるんじゃないかと思った。ラップを上げていくという自分の役割を昨日よりできていたと思う」。母春美さん(47)は「全力は出し切れたと思う。お疲れさま、よく頑張ったねと言ってあげたい」とねぎらった。
祈るように見詰めていた小・中学校時代の同級生、内山沙羅さん(21)は、目頭を押さえながら「本人が一番悔しいと思う。帰ってきたらお疲れさまと声を掛けたい」と話した。押切選手は全3レースに出場しての活躍。同じく同級生の飯田隆大さん(21)は「よく頑張った。メダルは取れなかったが、中札内の誇り」と笑顔を見せた。
4日間のPVを終え、地元ゆかりの押切選手、石澤志穂選手、及川佑選手の家族と「応援する会」の三木広美会長が感謝の意を述べ、会場から惜しみない拍手が送られた。(津田恭平、大笹健郎)