十勝の囲碁ファンと交流 棋聖戦第4局前夜祭
20日に始まった囲碁の「第38期棋聖戦」七番勝負(読売新聞社など主催)第4局の前夜祭(十勝毎日新聞社主催)が19日夜、帯広市内の北海道ホテルで開かれた。地元の囲碁ファンや関係者100人が、井山裕太棋聖、挑戦者の山下敬吾九段を囲んで交流した。
林光繁十勝毎日新聞社会長・主筆が「心から歓迎する。十勝産食材のおいしい料理で英気を養い、熱戦に期待したい」とあいさつ。主催の中川俊哉読売新聞東京本社執行役員北海道支社長が「囲碁界トップに君臨する二人による歴史に残る対局で囲碁ファンを沸かせて」と述べた。
来賓の米沢則寿市長、齋藤貞夫エア・ドゥ社長があいさつ。対局者雰囲気二人と、いずれも帯広市出身で立会(たちあい)を務める宮沢吾朗九段、大盤解説の富士田明彦四段、聞き手の下坂美織二段や、関係する棋士計6人が紹介された。中札内囲碁少年団の鳥倉靖世さん(中札内小5年)、万菜さん(同3年)姉妹が二人に花束を贈り激励した。
十勝を訪れるのは初めてという井山棋聖・六冠はソチ五輪を引き合いに「日本選手の活躍同様、見ている人に何かを感じていただけるよう精いっぱい頑張る」と述べた。3連敗中で後がない山下九段(旭川出身)は「苦しい状況で地元北海道に来るとは気が重い」と笑わせながら、「ベテランとしても活躍したい」と巻き返しへ意気込みを示した。
竹森強同ホテル取締役総支配人の発声で乾杯し、歓談。二人はにこやかに参加者との記念撮影に応じ、サイン入り扇子が当たる抽選会などで、ファンは至福のひとときを味わった。
鳥倉さん(10)は「対局2日目は放課後に大盤解説会を見に行く。どちらも頑張ってほしい」と感激した様子。日本棋院帯広支部の長田正宏支部長は「名勝負で対局の地・十勝が注目を集めてほしい」と期待していた。(原山知寿子)