十勝、今冬一番の雪 大樹47センチ、帯広26センチ
発達した低気圧が太平洋を通過した影響で、十勝地方は16日、各地で今冬一番の大雪に見舞われた。降り始めからの降雪量は同日正午現在、大樹の47センチが最も多く、広尾42センチ、中札内村上札内41センチ、帯広でも26センチに達した。管内の幹線・生活道路では明け方を中心に除雪車がフル稼働した。国道と道道の一部区間が通行止めとなったが、交通機関に目立った混乱はなかった。
帯広測候所によると、南部を中心に雪の量が多く、同測候所は15日午後4時20分すぎに十勝全域に大雪注意報、同日午後9時20分すぎに十勝中部・南部に波浪警報を発表した。
道路の除雪作業は早いところで15日午後11時から始まり、市道では16日午前6時から除雪車両約260台体制で作業を進めた。日中は生活道路を中心に、深夜にかけて幹線道路の除雪を行う予定で、一日がかりの作業になる見通しだ。
道路網は、国道236号の広尾町紋別~日高管内浦河町上杵臼間(38・1キロ)と道道静内中札内線の一部3・3キロがなだれの恐れ、道道直別共栄線2区間と同大津長節線の一部で越波の恐れがあるため、それぞれ通行止めになった。
一方、とかち帯広空港発着の航空機は概ね20~30分遅れで運航し、JR根室線・石勝線の列車には目立った遅れは出ていない。道東道も同日午前10時現在、通行止めや規制は行われていない。
大雪の影響で、幕別町忠類の白銀台スキー場で開催予定だった「第31回忠類ナウマンそり全道大会」が23日に延期された。ただ、同スキー場のオープンは、当初予定通り17日になる見通し。
同測候所によると、降雪はピークをすぎ、夕方ごろにはやむ見通し。ただ、低気圧の通過後に風が強まり、最大風速は陸上で風速14メートルに達する予想。場所によっては地吹雪になる恐れもあり、交通障害などに注意が必要。
(杉原尚勝、佐藤いづみ)