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米名門大の大学院生が北国のマンゴー研究 文化人類学の視点で調査

中川代表(左)と談笑しながらマンゴーを収穫するフェンさん

 【音更】米国の名門大学の大学院で文化人類学を研究するジョッシュ・フェンさん(30)が11月、自然エネルギーでマンゴーを栽培するノラワークスジャパン(帯広市、中川裕之代表)で研修を積んだ。北国での南国フルーツ栽培への挑戦を、文化人類学の視点で調査するのが目的。中川代表によると、同社が海外の大学院生を研究目的で受け入れるのは初めて。(千葉敬也)

 フェンさんはイエール大学社会学部を卒業後、日本文化を学ぶため来日。日本語学校と地域商社勤務を経て、現在はカリフォルニア大学バークレー校の博士後期課程に在籍。その傍ら東京大学の特別研究学生として、東京を拠点に日本の地方や農村の地域文化に関する研究活動をしている。

 その知的好奇心から、自然エネルギーを活用し、真冬に収穫・出荷している同社のマンゴー「白銀の太陽」を知り、昨年自ら中川代表へ連絡し視察。本格的な研究が必要と考え、改めて研修を申し出た。

 音更町にある同社のビニールハウスで5日から9日間、マンゴーの管理や収穫、出荷などの作業を体験した。他産地と異なる栽培方法でマンゴーを生産する同社の特殊性を、調査対象に自ら直接参加する「参与観察」の手法で理解するのが狙いだったという。

 フェンさんは「マンゴー栽培の研究を入り口に、文化人類学の視点から地方活性化を考えたい」と話し、2年後を目標に、十勝での研修内容も含めて論文をまとめる予定だ。

 同農場では今季、ハウス3棟で約5000個の生産を見込み、東京を中心に贈答用などで出荷する。11~12月は収穫と出荷に追われる時期で、フェンさんは貴重な人材としても一役買った。中川代表は「この地でマンゴーを育てている人がいることを、少しでも広めてもらえたら」と期待している。

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