教室まるで米国 英語授業 日本語ない環境で 浦幌・上浦幌中央小学校
ALTが掲示物配置
【浦幌】教室内に日本語なし-。浦幌町の上浦幌中央小学校(野上泰宏校長)に、英語の授業専用の教室が登場する。町の外国語指導助手(ALT)が米国の小学校低学年の教室をイメージして掲示物などを配置。新年度から全児童36人が学ぶ予定だ。
上浦幌地区では児童が地域で英会話や外国文化に触れる機会が少なく、野上校長が「外国の雰囲気で学校で英語に親しんでもらえれば」とALTに相談した。
同小学校では、英語活動として全児童がアメリカ人ALTのコレット・イングリッシュさん(25)に教わっているが、授業は習字などが張られた“和風”な教室で行われてきた。
専用教室(約60平方メートル)は「イングリッシュアイランド」と命名。コレットさんが小学生の教室を思い出し、カレンダーやアルファベットなどを絵を交えて配置。児童の名前はローマ字で用意した。4月のカレンダーには「かばん」の絵を使い、米国にはランドセルがないことも伝えている。
31日も教室作りに訪れたコレットさんは「ゲームなどで英語に親しみ、英語が書けるように興味を持つように作っている」と話す。
小学校の外国語(英語)教育は2020年度から、歌などで外国語に親しむ外国語活動を現行の5、6年生から3、4年生に前倒しし、5、6年生は読み書きも含めた教科化になる。
野上校長は「日本語がない教室で、教員も児童も英語を話す雰囲気をつくりたかった。ALTも自分が作った教室で授業がしやすくなると思う」と話す。文部科学省初等中等教育局外国語教育推進室は「ALTと学校が協力して授業で英語を学びやすいように教室の配置から考えることは良い取り組み」と評価している。(関坂典生)