中札内若どり、湧別に鶏舎 2棟1万7000羽
【中札内】中札内若どり(本社徳島県、岸小三郎社長)は、事業拡大と鳥インフルエンザのリスク分散のため、グループ会社の北海ケミカル(本社根室管内標津町、同社長)と提携してオホーツク管内湧別町に鶏舎を建設した。3月15日から、同町の鶏肉も順次村内の加工場に運び込み、商品として出荷予定。原産地表記は「中札内産」から「北海道産」に変更する。
同社は村内2棟の鶏舎で、これまで年間150万羽を生産。海藻やヨモギ粉末などを混ぜた特殊飼料を添加しながら、皮下脂肪の多さなどブロイラー肉の欠点を克服したブランド「中札内田舎どり」を販売。村内の自社工場で加工する主な商品は生肉の他、若どり山賊焼きなど6種類で、若どりの鳥せいチェーン「鳥せい商事」(本社清水町)をはじめ大手スーパーなどに出荷している。
近年は国産肉の需要が高まっていることから、今後も取引先を拡大するために増羽して価格競争力を付けることと、鳥インフルエンザが発生した場合に出荷停止となるリスクを考え、広大な土地がある湧別町に鶏舎を建てた。
北海ケミカルは民有地1万1200平方メートルを購入し、昨年12月と今年1月に鶏舎2棟を建設。すでに9000羽を飼育し、今月下旬にも1万7000羽に増やすという。数年以内にさらに5棟を建設し、年間34万羽を出荷する計画。総事業費は約1億5000万円。
同社事業管理室の戸水満室長は「今後も田舎どりの味を変えず、全国へ売り出していきたい」としている。(小寺泰介)
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