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芽室の営農用水復旧 台風で断水、3カ月ぶり

自動給水機で水を飲む牛たちを前に笑顔を見せる小川さん(25日午前10時20分ごろ、新井拓海撮影)

 【芽室】台風10号による大雨被害で断水が続いていた営農用水が25日に復旧し、日進と西芽室の酪農家など約20戸は3カ月ぶりの断水解消に安堵(あんど)している。台風10号に伴う町内の断水は全て解消した。

 「電気や水など、ライフラインを使えることが当たり前になっている怖さを感じた」。自動給水機で水を飲む牛たちを前に、小川牧場(日進)取締役の小川豊さん(58)はこの3カ月を振り返った。

 乳牛と肉牛計1000頭を飼育する同牧場では、牛の飲み水を中心に1日90トンの水を要し、断水後は町内の水源地まで1日6往復して水を確保した。直後は国道も通行止めで、片道15分の道のりが迂回(うかい)路を通って1時間以上かかり、「それが一番つらかった」(小川さん)。

 9月中旬には25年ほど前まで使っていた牧場敷地内の井戸を復活させたが、古い牛舎にしか配管がつながっておらず、新しい牛舎にも地上配管を施した。しかし、同月下旬の町の説明会で「11月をめどに解消」と聞き、地上配管の凍結を懸念して、10月中旬には新たな井戸を造った。

 出費は少なくはないが、「牛の価値が消失したら終わり。行政のスピードには限界がある。自力でできることは自分でやる、ということが勉強になった」と話す。

 同地区を含む芽室町内と清水町の一部地域では、国営御影地区営農用水の取水施設などが被害を受け、8月31日から断水が続いていた。仮復旧工事を終えた11月から順次通水している。清水町旭山地区の3戸では配水管に砂利が残っている影響で断水が続いており、月内の通水を目指している。残る3戸が通水すれば、台風10号による十勝管内の断水は全て解消となる。(澤村真理子)

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