帯広市民ごみ排出量、1人1日当たり877グラム 道内でも低水準
帯広市の2023年度の1人1日当たりのごみ排出量は877グラムで、道内主要10市では前年度同様に札幌市、江別市に次いで3番目の少なさだった。リサイクル率は24・2%で、苫小牧市と札幌市に次ぎ3位。前年度から順位を一つ上げたものの、率は前年度に比べ0・5ポイント低下した。(完戸雅美)
市の23年度のごみ総排出量は、前年度比1488トン(2・77%)減の5万2301トンだった。このうち家庭系は同1137トン(2・83%)減の3万8993トン、事業系は同351トン(2・57%)減の1万3308トン。資源集団回収は、同497トン(9・47%)減の4749トンだった。
総排出量は人口減や企業努力による容器包装類の軽量化など、社会環境の変化により年々減少傾向にある。特に資源ごみは容器包装類の軽量化により減少。ただ、資源ごみのうち集団回収量は減ったが、分別収集する「Sの日」の回収量は増えている状況だ。
1人1日当たりの総排出量は20グラム減の877グラム。全道平均912グラムより少ないものの、全国平均851グラムを下回ることはできなかった。資源を除く家庭系ごみの1人1日当たりの排出量は444グラムで、全国平均475グラムは下回ったものの、全道平均441グラムよりも多かった。環境省がまとめた一般廃棄物処理実態調査の数値で比較すると札幌、旭川、苫小牧に次いで4番目に少なかった。
リサイクル率は0・5ポイント低下し24・2%で、全道、全国平均を上回った。率が低下した理由について市清掃事業課は「ごみ全体の減り方よりも、資源ごみの減り方が大きかったため」と分析する。
市は一般廃棄物処理基本計画で計画最終年度となる29年度時点で、1人1日当たりのごみ総排出量800グラム、リサイクル率30%を目標に掲げており、まだまだ目標値には遠い状況だ。同課は「ごみ総排出量の減少は市民の協力のおかげ。また、帯広の分別項目は道内でも多いにもかかわらず、市民に協力してもらっていることに感謝したい。今後も日々の中での協力をお願いするとともに、市として効果的な広報などを行っていきたい」としている。