児童見守り16年「触れ合いが楽しい」 新得の春日さん
【新得】新得町民による子育てサポート「新得すきやき隊」(新得地区会員7人)の個人ボランティア隊員として16年目の春日達夫さん(82)は、登校時の児童・生徒への目配りと声掛けなどで日々奮闘している。同隊の黄色いジャンパーを着用して街頭に立つ春日さんは「毎朝元気に登校する児童らとの触れ合いが楽しい」と話す。(佐々木健通信員)
同隊は2006年、教職員や役場、JAなどのOB、ボランティアなどで結成。地域ぐるみで子どもたちを守り、保護者が安心して子育てができる環境をつくるために設立された。団体の名称は「世話ずき」、「世話やき」に由来する。新得地区では現在、4人が通学支援隊員として登録する。
長野県出身の春日さんは、札幌でタクシー運転手として働き、02年に両親(故人)の故郷、新得町にUターン。現在は、長年にわたる経験と能力を生かし、地域社会への貢献と生きがいにもつながる高齢者就労事業所「狩勝寿事業団」で年間を通して働いている。
学校休校日を除く日の午前7時10分から30分間、ハプセブンショッピングセンター(本通南2)交差点角で児童の登校を見守る。「おはよう」と声を掛けると、児童たちもハイタッチで応え、保護者からも「子どもの安全確保に、通学支援活動はありがたい」と感謝の声が寄せられている。
新得小3年の若原凜(りん)さん(9)と山内心結(みゆ)さん(9)は「おじさんが毎朝、温かく迎えてくれるのがうれしい」と笑顔を見せる。春日さんは「見守り活動は日課の一部。健康なうちは続けたい」と話している。
町児童保育課の渡辺裕之課長は「(同隊員の)高齢化で、活動している人が減少している。活動に協力できる人は連絡してほしい」と呼び掛けている。
問い合わせは、同課(新得保育所内、0156・64・5652)へ。