十勝毎日新聞 電子版

Tokachi Mainichi News Web

井出庵がレトルトカレー発売 祖父から受け継いだ牛骨スープに本別産の野菜使用

レトルト新商品「トマギューカレー」を手にする井出さん

 【本別】本別町内のカレー店「井出庵(イデアン)」(町南1)が念願のレトルトカレーの販売を始めた。店主の井出友輝さん(27)が、敬愛する祖父の諭さん(故人)から受け継いだ牛骨スープと本別産のトマト、タマネギを使用したもので、「40年続く自分たちのカレーが再現されている自信作。地元の人に愛されてほしいし、町外の人にはカレーを通じて『本別』を知ってもらえたら」と目を輝かせる。(北雅貴)

 井出さんは本別町出身。士幌高校、札幌市内の調理師専門学校を卒業し、山形を本店に東京などでチェーン展開をしている有名洋食店で勤務した。母親が体調を崩したことなどもあり、2019年にUターン。まつりやイベント会場でいも餅や揚げいもなどを販売する「とかち元気村」を開業し、翌年にカレー店をオープンさせた。

 「町内外の人にも自分たちのカレーを手軽に食べてほしい」。冷凍は購入客の持ち運びなども大変なので、常温のレトルトにこだわった。21年から取り組み始め、物価高騰や販売個数などを巡り業者が変わるなどの苦労も。最終的にレトルト食品やラーメンスープ、缶詰などを製造販売する南華園(札幌)と一緒に完成させた。

 「特徴はトマトの酸味、タマネギの甘み、牛骨のコク。子供から大人まで食べられる、それほど辛くないカレー」だったが、当初の試作品は「スパイシーで後味に辛みが残るもので、店のイメージと真逆だった」と苦笑いを浮かべる。他業者を含めて合計28回の試作会の末に完成。今月5日に「道の駅ステラ★ほんべつ」で開催された「夏祭りビアガーデン」で初めて披露された。

 店舗のカレー同様、町内の各務農場のトマトや庄野農場のタマネギを使用。指定された野菜をレトルトの業者が使うのは珍しいという。井出さんは「南華園など多くの協力のおかげ」と感謝する。焼き肉店を営み、カレーも提供していた祖父も、レトルト商品に取り組んだことがあった。井出さんは「大好きな祖父がかつてしたことに自分も手を出せた」と感慨深げだ。

 商品名は「トマギューカレー」。1袋200グラムで700円(7月末までは500円)。2500個を用意した。9日から11日までは開店4周年を記念し、来客に1袋のプレゼントも。本別の店のほか、毎月出店している札幌駅前通地下歩行空間で販売する。

 いずれホームページでも受け付ける予定。問い合わせは、同店に電話(070・8408・3233)かインスタグラムのDMで。

関連写真

  • レトルト新商品「トマギューカレー」を手にする井出さん

    レトルト新商品「トマギューカレー」を手にする井出さん

更新情報

音更剣連A女子準優勝、全十勝剣連A男子3位 道中学生錬成大会 網走大会男子は全十勝制す

紙面イメージ

紙面イメージ

10.30(水)の紙面

ダウンロード一括(101MB) WEBビューア新機能・操作性UP

日別記事一覧

十勝の市町村

Facebookページ

記事アクセスランキング

  • 昨日
  • 週間
  • 月間

十勝毎日新聞電子版HOME