和菓子は「アートのよう」 JICA研修員と高校生が茶道で交流
国際ソロプチミスト帯広みどり(山本幸恵会長)は16日、帯広市内のとかちプラザで、地元高校生と国際協力機構(JICA)の研修員が茶会を通して日本の文化を学ぶ交流会を初めて開いた。アジアやアフリカなどからの研修員ら約70人が参加して、お茶をたてて茶菓子と一緒に味わった。
コロナ禍前のパークゴルフや焼き肉交流に代わり、日本文化に触れてもらおうと帯広大谷高校茶道部の協力を得て実施した。帯広みどりの会員19人と研修員14人、同部の部員12人、一般の高校生らが、とかちプラザの茶室に集まった。
会員らがお茶をたてる作法や、飲み方と菓子の食べ方の手本を見せた。研修員や生徒は食い入るように見つめ、自分の番になると、作法を思い出しながらお茶と菓子を味わった。
茶道部員が研修員や生徒に指導してお茶をたてる体験も。3~4人のグループに分かれて部員が「Mの字を意識して、素早くたてて」などとアドバイス。研修員からは「手が痛い」などの声が上がった。体験の合間には交流の時間が設けられ、日本の漫画や故郷の食べ物、帯広の風土の話題、写真撮影で盛り上がった。
茶道部部長で2年の耕野真歩さん(16)は「英語でのやりとりに心配していたが、ボディーランゲージや普段習っている英語がすっと出てきて思った以上に交流できた」と語り、幕別清陵高校3年の藤田閑(のどか)さん(18)は研修員と将来の夢を語り合えたと振り返った。
ベトナムから来たフエンさん(32)は「お茶は少し苦かったが体にいいものをもらった気分。お菓子が“アート”のように美しかった」と語った。山本会長は「日本のおもてなしの心を感じてもらえたようでうれしい」と話していた。(北村里沙)
和菓子は「アートのよう」 JICA研修員と高校生が茶道で交流