観光協が町内の飲食店とタクシー会社を支援 池田
【池田】町観光協会(高森一郎会長)は、飲食店から消費者へのタクシーを利用した宅配代行サービスを13日から始めた。新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛の影響で、町内飲食店の宅配事業の需要が高まっている一方で、タクシー利用客は落ち込んでいる。宅配料金を同協会が負担することで飲食店と消費者の負担軽減、運送業者への支援につなげる考え。管内では観光協会が主催する同形態のサービス提供は珍しい。
町内では、店内飲食を自粛し、テークアウトや宅配サービスの需要が高まった。外出自粛によりタクシー利用客は前年同期比で最大4割程度減少している。飲食店側は配達のための労力軽減になり、タクシー会社は減収を補う手だての一つになる。消費者にとっても店頭と変わらない価格で購入できる。
宅配事業に登録している飲食店は、13日現在で「カフェ&ライフ akao」「レストランよねくら」「ゆたか」の3店。同協会に加盟する飲食店(15店)に宅配事業への参加登録を引き続き呼び掛けている。
飲食店が宅配事業を利用するには、1度に5個以上の注文があった場合で、前日予約が必要。配達できる個数は1日30個程度。商品代は配達時に同社が回収する。同協会の土田佳世事務局次長は「町民の外出自粛にもつながるサービス。ぜひ注文してもらえれば」と話している。当面はランチの宅配を中心に実施する。
配送については、町内のワインタクシー(古後仁裕代表取締役)が、国の特例措置を活用し、飲食店の商品配送について9月30日までの期間限定で認可を受けた。
13日は、「akao」が同サービスを活用して弁当12個を宅配した。同店の赤松好子代表は「店の人手が足りない時にサービスを受けられるのは助かる」と話していた。
同協会ではインターネット上に開設するホームページ内で、テークアウトできる町内の飲食店を紹介している。サービスの利用登録、問い合わせは、同協会(015・572・2286)へ。(水上由美通信員)