選挙公報1265世帯届かず 道知事選、町選管が陳謝 幕別町
【幕別】7日に投開票が行われた道知事選の選挙公報が、幕別町内の全配布対象世帯の約1割に当たる1265世帯に配布されていなかったことが分かった。町選挙管理委員会が12日午前10時から記者会見を開いて明らかにし、陳謝した。
町内の選挙公報配布対象は1万2349世帯。未配布だったのはこのうち相川、千住など農村地域の1265世帯で、帯広市に営業所を持つ宅配業者が配送する予定だった。各市街地や老人保健施設など残り1万1084世帯には、新聞折り込みとポスティングなどで到着最終期日の5日までに配布された。
町選管によると、3月30日に宅配業者への委託分を封書にして引き渡した。今月4日に進捗(しんちょく)状況を聞き、5日には完了予定であることを口頭で確認したが、実際に完了したかの確認は行っていなかった。町選管は9日午後、業者から未配達との電話連絡を受け、10日に事故報告書の提出を求めた。
当該事業所については委託の実績があり、これまで問題がなかったため随意契約としていた。町選管は今後、宅配業者の回答をもって経緯の全体を把握し、対応を検討する予定。
会見では冒頭、町選管の難波勝美委員長が「選挙公報は有権者の選挙判断の一つとして重要な役割を果たしている。未配布となった世帯の皆さまと関係者に多大なご迷惑をお掛けし、深くお詫びを申し上げる」と陳謝した。
今後は未配布の全世帯に12日付で謝罪文を送付し、町ホームページなどで事件の内容と再発防止策を公表する。
町選管の山岸伸雄事務局長は「委託先の変更も含め確実な配布に努めるとともに、配布完了の確認を徹底したい」とした。(折原徹也)